眼科

原発開放隅角緑内障と原発閉塞隅角緑内障の違い

原発開放隅角緑内障と原発閉塞隅角緑内障の違い

原発開放隅角緑内障 原発閉塞隅角緑内障
病態 隅角に閉塞がない原発緑内障。
線維柱帯の目詰まりなどによる流出抵抗増加により眼圧が上昇する。
眼圧が正常な型もある。
隅角に閉塞がある原発緑内障。
房水が排出される隅角の閉塞により、房水の流出が妨げられるので、急激に眼圧が上昇することもある。
すぐに治療を行わないと不可逆な視力障害をきたす
症状 初期:自覚症状なし
進行すると:視野障害
発作時:
急激な眼痛
激しい頭痛
眼圧上昇(40〜80mmHg)
結膜充血
角膜浮腫
散瞳
前房 深い 浅い
眼底検査 視神経乳頭陥凹拡大
出典網膜の神経線維束欠損:視神経乳頭部から扇状に広がる、周りの網膜の色と比べて少しくすんで見える部分(最も早期に生じる)

出典
視野障害 視野検査:
ブエルム暗点(弓状暗点):マリオット暗点から鼻側水平部まで弓状に連なる
※初期に見られる
出典:107A55
鼻側階段と傍中心暗点(下)

出典:108I3
隅角検査(隅角鏡を角膜の上に載せ、細隙灯顕微鏡で拡大しながら隅角を観察) 閉塞なし

 

閉塞あり

出典:109C19
出典:113F55
白い光とオレンジの光の間が狭くなっているのが隅角の閉塞を示す
治療 プロスタグランジン関連薬点眼(1st):眼房水の排出を促進して眼圧を下げる
β遮断薬(2nd):眼房水の産生を抑えることで眼圧の上昇を防ぐ(気管支喘息では禁忌:気管支喘息に対する吸入ステロイドによる緑内障では注意)
出典
薬物治療で眼圧を下げて角膜浮腫を取り除いてから手術

薬物治療:
浸透圧利尿薬点滴(マンニトール)
※眼圧の高度上昇時に有用
縮瞳薬(ピロカルピン)
炭酸脱水酵素阻害薬(アセタゾラミド)

 

手術 薬物治療で不十分な場合:
レーザー線維柱帯形成術
手術:
レーザー虹彩切開術(前房と後房の交通を作る)
角膜混濁でレーザー虹彩切開術が行えない場合など:
白内障手術(白内障で水晶体の厚みが増すと隅角が狭くなるから)
周辺部虹彩切除術(前房と後房の交通を作る?)
予後 すぐに治療をしないと数日で不可逆的な視力障害をきたす
禁忌 喘息があればβ遮断薬は禁忌 アトロピンは散瞳するので禁忌:散瞳すると隅角の閉塞が増悪する
病初期から見られるもの 傍中心暗点(ブエルム暗点など)  

原発開放隅角緑内障と原発閉塞隅角緑内障では、病態が全然違うので、治療薬も全く違うことに注意する。

原発閉塞隅角緑内障では、散瞳すると隅角が閉塞するので、縮瞳薬を使う。

また、眼圧を下げるために、浸透圧利尿薬、炭酸脱水酵素阻害薬も使う。

 

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