ビーフリードとは?
ビーフリードとは、主に腕などの末梢静脈からの栄養補給に使われる輸液製剤です。
ビタミンB1、ブドウ糖、電解質、アミノ酸が含まれていて栄養補給目的に使われます。
ビーフリードの組成
カロリーは210kcal/500mlなので、それほど多くはなく、これのみで絶食患者の1日に必要なカロリーを補給するのは難しい。
本剤の使用は3〜5日程度の短期間にとどめ、経口摂取、経腸管栄養などの他の栄養方法に変更する必要がある。
ブドウ糖濃度は7.5%と少し高いか。
K、P、Mgなど電解質は一通り含まれている。
ビーフリードの効果
下記状態時のアミノ酸、電解質、ビタミンB1及び水分の補給
・経口摂取不十分で、軽度の低蛋白血症又は軽度の低栄養状態にある場合
・手術前後
食欲不振や軽度の意識障害などで、口からの栄養摂取が不十分な場合に使われます。
また、手術前後などで経口摂取ができない場合にも使用されます。
ビーフリードの用法・用量
用時に隔壁を開通して上室液と下室液をよく混合する。
成人:1回500mLを末梢静脈内に点滴静注
投与速度:成人500mLあたり120分を基準
高齢者、重篤な患者には更に緩徐に注入。
最大投与量:1日2500mLまで
ビーフリードが2層に分かれている理由
ビーフリード輸液は上室液と下室液の2層に分かれています。
使用時に混和して使用します。
これはブドウ糖液とアミノ酸液を混合して加熱すると、芳香を放ち、褐色化するからです。
この反応はメイラード反応と呼ばれています。
ビーフリードの重大な副作用
ショック
副作用はほとんどありません。
ビーフリードの禁忌
肝性昏睡又は肝性昏睡のおそれのある患者:アミノ酸の代謝が十分に行われないから
重篤な腎障害のある患者又は高窒素血症の患者:水分や電解質の過剰投与になりやすいから
乏尿のある患者
うっ血性心不全のある患者
高度のアシドーシス(高乳酸血症等)のある患者
高カリウム血症、アジソン病の患者
高リン血症、副甲状腺機能低下症の患者
高マグネシウム血症、甲状腺機能低下症の患者
高カルシウム血症の患者
閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者
アミノ酸代謝異常症の患者
チアミン塩化物塩酸塩に対し過敏症の既往歴のある患者
ビーフリードには、アミノ酸、ブドウ糖、B1、電解質が含まれているので、それらの投与に問題がある基礎疾患がある場合に禁忌となる。
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