110回医師国家試験

BCGが膀胱がんになぜ有効?

BCGが膀胱がんになぜ有効?

BCG膀胱内注入療法は、膀胱がんの上皮内癌において第一選択である。

しかし、詳しいメカニズムは不明。

BCGが細胞性免疫を惹起することが原因だと考えられている。

BCGの 膀 胱 癌 に対 す る効 果 が 臨 床 で retrospectiveに証明 され るに従 い, 80年 代後 半 よ りその効力 の解明 に多 くの研究者 が取 り組 んだ. しか し, 未だ にその メカニズムの解 明 には至 って いない. 現在 の ところ, BCGが 直接お よび間接 的 に抗腫 瘍効果 をもた らして いる と推測 されて いるが, その主 役 は生体 の局所免疫 の増強, 強力 な細 胞性免疫 の惹起 であ る と推測 され てい る. その理 由の一つ として, 治療 を受 けた後 の患者 の尿 中サイ トカイ ン,すなわ ちIL-2, TNF-α, INF-γが 加療 前 に比 べて有意に高 い こ と, またBCG膀 注療 法 の患者 膀胱粘 膜 に リンパ球の浸潤 が ある ことが報告 されて い るか らであ る. 好中球浸潤 を中心 とした細 菌性膀胱 炎 では, この現 象 は認め られ ていない. その局所免疫 の スター トとして, 少 なくともBCGの 膀胱 粘膜 へ の接 着 が重要 で あ る と考 え られて いる. つ ま り, 菌 体 と膀胱 粘膜FNと の結合, ファゴサ イ トー シス, そ して細胞性 免疫 の惹起 が一連 の抗腫瘍 の メカニズム と推測 され てい る. 事実, BCGはFNのヘパ リン結合 ドメイ ンに特異 的に結合 す るこ とが明 らかとな ってい る. さらにBCG膀 注療 法後 の尿 中浮遊膀 胱粘膜 細胞 に貪食 され たBCGが 含 まれ てい た こ と, 時間経 過でみ たBCGの 細 胞 内へ の取 り込 みな どもその根 拠とな った. その他, 熱処理 したBCG菌 体 は膀胱粘膜 との接 着が悪 く, 同量 の生菌 に比べ て抗腫瘍効 果が低下 す るとの報告 もあ る.

出典:https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu1962/35/6/35_6_458/_pdf

 

 

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