小児科

先天性心疾患の病態、血流動態まとめ

先天性心疾患の病態まとめ

疾患 病態と血流動態 心雑音 シャント方向 治療
心内膜床欠損症 心房中隔下部から房室弁や心室中隔上部を含む広い範囲が欠損

出典:99E23
総肺静脈還流異常症 全ての肺静脈が上大静脈や右心房などの右心系に還流するという肺静脈の還流場所が異常をきたす
完全大血管転位症 肺動脈と大動脈が入れ替わる。右室から大動脈が、左室から肺動脈が起始する
動脈管開存症 圧の高い大動脈血の一部が動脈管を通って左右シャントをきたすため、左心系に容量負荷をきたす 左右 未熟児:インドメタシン(PGを合成阻害する)
未熟児以外:コイル塞栓術など
エプスタイン病 三尖弁の中隔尖と後尖が本来より右室寄りにある奇形。それにより三尖弁閉鎖不全をきたす。右室の一部が右房化するため、機能的右室が小さくなる。
ASDや卵円孔開存を合併(右房圧↑による)


出典
軽症:経過観察
重症:三尖弁形成術+心房中隔欠損閉鎖術
心室中隔欠損症 左右シャントにより肺への血流が増加し、相対的に僧帽弁が狭窄する。

出典
拡張期ランブル(相対的な僧帽弁狭窄による)
汎収縮期雑音(拡張期は圧較差は小さいために聞こえない)
左右 肺うっ血あり:
利尿薬

肺高血圧あり:
1歳以下で手術
心房中隔欠損症 左房から右房への左右シャントにより相対的に三尖弁が狭窄するので、拡張期ランブルが聞こえる 拡張期ランブル
左右 心房中隔欠損閉鎖術(待機的)
※アイゼンメンジャー化していれば禁忌
肺動脈弁狭窄 先天的に肺動脈に狭窄があるため、右心に負荷がかかる。
狭窄しているだけで、血行動態は正常と同じ。


出典
軽症:経過観察
中等症以上:
経皮的バルーン肺動脈弁形成術(バルーンで狭い病変を拡張する)
純型肺動脈弁閉鎖 右心室の出口が生まれつき閉鎖している。
右心室から肺動脈へ血流がないので、動脈管を通って、肺への血流が維持される。
右房に還ってきた静脈血は心房中隔欠損を通じて左心房→左心室→全身と流れる。
動脈管依存性疾患はこれだけ?

出典
プロスタグランジンE1(動脈管を通じての肺血流を維持するため)
ファロー四徴症 右左シャントなのでチアノーゼをきたす 胸骨左縁第2肋間の収縮期駆出性雑音(肺動脈狭窄による) 右左 心内修復手術
無酸素発作:
胸膝位
酸素投与
モルヒネ
輸液
β遮断薬
など
三尖弁閉鎖症 三尖弁が閉鎖されているので、ASDを介して右左シャントをきたす。肺への血流はVSDや動脈管を通って保たれる。

出典
右左 動脈管依存性の場合:
PG
先天性冠状動脈廔 右もしくは左の冠状動脈が血管を介して、直接心臓や大血管に流れる 連続性雑音
動脈管依存性のもの2つ 純型肺動脈弁閉鎖
三尖弁閉鎖症の一部
 

ファロー四徴症は、VSDがあるので、左右シャントと思いがちだが、肺動脈狭窄のため右左シャントをきたし、無酸素発作が生じると考える。

ASDもVSDも拡張期ランブルをきたすのがポイント!

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