消化器内科

肝硬変で下がる・上がるものは?

肝硬変の画像所見は?


出典:https://www.hyo-med.ac.jp/department/us/abdomen.html

肝硬変のエコー画像では、辺縁不整、腹水貯留がみられる。

肝硬変で上がるもの・下がるもの

覚えにくいものだけまとめる。

項目上がる?下がる?理由
γ-グロブリン肝硬変による肝内血流異常や肝内のクッパー細胞の抗原処理機能低下により、抗原が肝臓へ行かずに大循環に入ることで、抗原として認識され、γグロブリンの産生が亢進する
血小板肝臓が線維化することで、門脈圧が亢進した結果、脾腫となり、血小板の破壊が亢進する
補体価(CH50)補体産生が低下するから
ヒアルロン酸肝臓の線維化に伴い、線維芽細胞によって合成が亢進され、肝機能低下によって分解されにくくなる
ICG試験(15分値)排泄率が低下するので、血中の残存量が上昇する

血小板低下は、肝臓が線維化することで、門脈圧が亢進した結果、脾腫となり、血小板の破壊が亢進することで起こる。

また、肝臓での血小板の増殖に関与するトロンボポエチンの産生低下により、血小板合成能が低下する。

γ-グロブリンとは、抗体のこと。

肝硬変ではγ-グロブリンは炎症により産生が亢進する。

肝硬変では通常凝固因子などの蛋白の産生が低下するのに、γ-グロブリンだけは逆に上昇するのがポイント!

一説によると、肝硬変による肝内血流異常や肝内のクッパー細胞の抗原処理機能低下により、抗原が肝臓へ行かずに大循環に入ることで、抗原として認識され、γグロブリンの産生が亢進するらしい。

私も完全に見逃していた素晴らしい御質問だと思い、興味が湧いて少し調べたのですが、例えば、腸内細菌のエンドトキシンや食物由来の抗原が門脈経由?で肝に至るが、肝硬変による肝内血流異常や肝内のクッパー細胞の抗原処理機能低下により、これらの抗原が大循環系に入り免疫系に対する抗原刺激となることで、結果高γグロブリン血症へと至る、という情報をネットで見かけました。しかし、γグロブリン産生upの原因は複雑で一元的な機序では説明できないようです。
私が見かけたのは大昔の論文だったので信ぴょう性があるのかも甚だ疑問ですし、現在の医学ではどう説明されているのか、私も知りたいです。
因みに穂澄先生の解説では、「肝硬変では炎症によりγグロブリン産生が亢進する。これはほかの蛋白とは違うところなので注意すること。」といった感じでした。

出典:https://medu4.com/topics/3086270816

 

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