ST上昇型心筋梗塞(STEMI)の定義
STEMIの定義は、「1mm(0.1mV)以上のST上昇が2つ以上の隣接した誘導でみられる」。
有意なST上昇は、1 mm以上。つまり小さいマス目1つ分の上昇。
しかし、米国では偽陽性が多いV 2,3だけは2 mm以上。小さいマス目2つ分とされている。
STはどこからが上昇か?
こうした瀬戸際の緊急時,意外と知られていないのはST上昇の厳密な定義です。復習がてら見ておくと,「1 mm以上のST上昇が2つ以上の誘導で」というのが古典的なルールです。このときの「2つ以上の誘導」は,解剖学的に隣り合った誘導ということになっています。ですからV1-4あるいはII/III/aVFといったところが対象となり,この2つの誘導パターンでSTEMIのほぼ80%をカバーできます。
「1 mm以上」という高さの定義ですが,米国では偽陽性が多いV 2,3のみ,「2 mm以上」という鉄の掟を課しています。V 2,3に関しては,さらにマニアックに男女差をつけて1.5 mm(♀)と2.0 mm(♂)にしてみたり,あるいは40歳以下では2.5 mmとすることもあります。こうした細かい定義ですが,すべては感度を下げずに特異度を上げるためのルールです(false alarmを防ぐため,文献1)。
心電図のマス目の単位
1番小さいマス目は1mm×1mmの大きさ、0.1mV×0.04秒を意味する。
大きいマス目は5mm×5mmの大きさ、0.5mV×0.2秒を意味する。
出典:http://heart-clinic.jp/%E5%BF%83%E9%9B%BB%E5%9B%B3/
ST上昇型心筋梗塞(STEMI)の鏡像変化とは?
STEMIでは解剖学的に反対側の誘導でST 低下(鏡像変化:ミラーイメージ)をきたすことが多い。
STEMIかどうかを鑑別するためには、ST低下がないかどうかを探すことで、ST上昇をきたす他の疾患と鑑別することができる。
※どの誘導とどの誘導が反対の関係になっているかまでは考える必要がなく、要はST上昇をきたした心電図の別の誘導でST低下がないかどうかがわかればいいと理解した。
このほかカテーテルチームを呼ぶか,というところを判断するために役に立つ情報に,STEMIでは必ず鏡像変化が存在するということがあります(図1)。教科書では皆知っている現象ですが,これを真剣に探す必要があります。理屈の上では,STEMIでは常に解剖学的に反対側の誘導にSTの低下が生じるはずであり,気を付けてみれば90%以上のSTEMI症例で何らかの鏡像変化が見られるはずです。このときの鏡像変化は微妙な場合があることもまれではなく,コンピューターに頼らない医師の目が必要です。早期脱分極,心膜炎,左室瘤,というようなよくSTEMIと間違える疾患では鏡像変化を来すことがあり得ないので(心膜炎でのaVR誘導は例外),STEMIの診断を確定させようとするときに非常に役に立ちます(図2)。
出典:https://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02923_08
出典:http://heart2012.cocolog-nifty.com/blogkoko2012/2013/04/ecg-119answer-d.html
Ⅱ、Ⅲ、aVFで明らかなST上昇が見られる。
V3~V6でST上昇あり。
つまり、2つ以上の隣接した誘導でST上昇が見られる。
また、Ⅰ、aVLでST低下(鏡像変化)が見られる。
よって、STEMIの疑いが強いと考えられる。
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