オピオイドローテーションはなぜ有効?
同じオピオイドを投与し続けた場合、耐性が生じるため、鎮痛効果が減弱するので、種類を変えるのが有効である。
[適応] オピオイドローテーションを行う適応は、
①
副作用が強くオピオイドの投与の継続や増量が困難な場合
②
鎮痛効果が不十分な場合
である。
(1)副作用が強くオピオイドの増量・継続が困難な場合
オピオイドローテーションにより、現在投与中のオピオイドやその代謝物により引き起こされている副作用(せん妄、眠気、幻覚、嘔気・嘔吐、便秘など)が改善することが知られている。高度な腎機能障害のある患者で、モルヒネを使用した場合、代謝産物であるM6G、M3Gの排泄が低下して蓄積し副作用が出現しやすい可能性があり、オキシコドン、フェンタニルへの変更が有効な場合がある。
(2)鎮痛効果が不十分な場合
同じオピオイドを投与し続けた場合、耐性が生じて、一定量のオピオイドによって得られる鎮痛効果が減弱し、オピオイドを増量しても鎮痛効果が得られないことがある。オピオイドローテーションを行うと鎮痛効果が適切に発揮され、疼痛治療に必要なオピオイドの投与量も減らすことができる場合がある。これは、異なるオピオイド間では交差耐性が不完全*なためと考えられている。出典:https://www.jspm.ne.jp/guidelines/pain/2010/chapter02/02_04_01_04.php
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