造影剤を使う検査前に必ず確認すべきことは?
・腎機能
・気管支喘息の既往
・造影剤アレルギーの有無
腎機能低下、気管支喘息のある患者、造影剤アレルギーのある場合は、造影剤の使用は禁忌となっている。
【禁 忌】(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分又はガドリニウム造影剤に対し過敏症の既往歴のある患者【原則禁忌】(次の患者には投与しないことを原則とするが、
特に必要とする場合には慎重に投与すること)
(1)一般状態の極度に悪い患者
(2)気管支喘息のある患者
[類薬でショック、アナフィラキシーが報告されている]
(3)重篤な肝障害のある患者
[肝機能に影響を及ぼすおそれがある]
(4)重篤な腎障害のある患者
[本剤の主たる排泄臓器は腎臓であり、腎機能低下患者
では排泄遅延から急性腎不全等の症状が悪化するおそれ
がある]
腎機能が低下している患者では、ガドリニウム造影剤を使用すると腎性全身性線維症のリスクが高いから。
また、気管支喘息の既往があれば、造影剤に対するアレルギー反応が生じるリスクが高い。
アナフィラキシーショックの治療
出典:エピペン®ガイドブック
呼吸と循環動態を把握
↓
救急隊など援助者に連絡
↓
アドレナリンを大腿中央前外側に筋注
↓
必要に応じ、酸素投与、静脈ルート確保、心肺蘇生など
迅速な処置が必要。
造影剤アレルギーによる死亡に対する医療訴訟
造影剤によるアナフィラキシーは死亡による訴訟も多いので、必ず対応はマスターしておきたい。
68歳女性Aは、平成13年、喉の痛みを訴え順天堂大学附属病院耳鼻咽喉科を受診し、内視鏡検査で異常なく、翌年1月も左喉の痛みを訴え、放射線科に紹介され食道入口部から甲状腺等を含め頚部の精査に造影CT検査を平成14年1月17日に受けた。イオパミロン300シリンジR(非イオン性低浸透圧ヨード造影剤)が使用され、撮像時間は午前8時59分50秒から12・5秒間であった。撮像直後、Aは口腔内に液体が貯留し、呼名に反応鈍く、自発呼吸は残存していたが呼吸困難も認められ、吸引、酸素マスク投与、点滴全開、ソルコーテフR500?側管静注、ボスミンR点滴加注など救急蘇生が開始され、9時20分に挿管されたが、肺水腫から低酸素血症を来たして同日死亡した。死体検案書では、直接死因は「アナフィラキシーショック」で、原因は、「造影剤注射」と記載され、解剖所見としては「高度肺水腫、喉頭気管支粘膜小円型細胞浸潤浮腫。気管内多量・胸腔内約280mlの浸出液。…」とされた。遺族は、造影検査の適応判断誤り、危険性に関する説明義務違反、造影剤の慎重投与指示義務違反、不適切な水分摂取制限、造影剤の投与方法の誤り、救急蘇生のための薬剤選択の誤り、救命救急体勢の構造的欠陥などを根拠に、提訴した(請求1憶2715万円)。裁判所は、それらに過失があったとしても、死亡との因果関係がないとして、請求を棄却した。(東京地判平18・4・27、LEX/DB TKC 28111207)。
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