気管支喘息に縦隔気腫・皮下気腫が合併する機序は?
気管支喘息に縦隔気腫・皮下気腫が合併する機序は、肺内圧の増加が影響しています。
気管支喘息では、気管支が狭窄と咳嗽が起こりますよね。
これにより、肺内圧が増加するのです。
縦隔気腫発生の原因は1954年Harnman11)に よ り,(1)外傷(胸 廓 の損傷や手術), (2)肺 内圧 の増加, (a)声門閉鎖 を伴 う怒責, (b)気管 ・気 管支 の閉塞, (3)肺胞 の
自然破裂, の3つ に大別 されてい る。これによると喘息発作 に伴 う縦隔気腫は気管支の狭窄 に咳 による肺 内圧 の増 加 に よ る と考 え られ る。
出典:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbes1950/29/5/29_5_284/_pdf
もう少し詳しく考えると、
気管支が狭窄と咳嗽→肺内圧上昇→肺胞の過伸展→肺胞壁の破裂→間質性肺気腫→縦隔気腫
というような機序になるとのことです。
喘 息発 作 に伴 う肺 内圧 の増 加 が, 二 次 的 に肺 胞 の過 伸 展 を ひ ぎお こ し肺 胞壁 が 破裂 す る。 この よ うにmarginal alveoliが 破 裂し空 気 がperivascular sheethに 漏 出す る と, こ の空気 がPerivascular sheethを 剥離 しな が らまず 間 質 性肺気腫 を生 じさらに縦 隔へ と進み縦隔気腫を形成す るにいたる。
出典:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbes1950/29/5/29_5_284/_pdf
国家試験では、以下のように出題がされています。
(111A54)
5歳の男児。咳嗽と呼吸困難とを主訴に両親に連れられて来院した。3日前から発熱、咳嗽および喘鳴が出現したため、かかりつけ医を受診しβ2刺激薬の吸入と経口副腎皮質ステロイドが処方された。昨夜から解熱したが呼吸困難のため夜間眠れなくなり、再度かかりつけ医を受診したところ喘鳴と鎖骨上窩の皮膚の握雪感とを認めたため紹介された。来院時、会話ができない状態であった。
この患児の胸部エックス線写真で予想される所見はどれか。2つ選べ。
a 心拡大
b 皮下気腫
c 肺過膨張
d 胸腺肥大
e 肋間の狭小化
正解 bc
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