抗不安薬

アタラックスPの作用機序、副作用、作用時間、効果、ソセゴンと併用する理由

アタラックスPとは?

アタラックスPの一般名はヒドロキシジンです。

第一世代抗ヒスタミン薬になります。

日本では1966年に発売された古い薬ですが、今でもよく使われています。

アタラックスPの作用機序

ヒスタミンH1受容体逆作動薬として作用します。ヒスタミンは中枢で覚醒に関わるので、ヒスタミンH1受容体逆作動薬として働くことで、中枢抑制作用を示します。

内耳の前庭と嘔吐中枢のヒスタミンH1受容体の逆作動作用とD2受容体拮抗作用により、制吐作用をきたすと考えられます。

また、5HT2A受容体、D2受容体、α1受容体拮抗薬としても作用します。

5HT2A受容体拮抗作用により、抗不安作用をきたします。

しかし、ムスカリン性アセチルコリン受容体への親和性は非常に低いため、抗コリン作用の副作用は少ないです。

アタラックスPの効果

神経症における不安・緊張・抑うつ

麻酔前投薬

術前・術後の悪心・嘔吐の防止

アタラックスPの重大な副作用

ショック、アナフィラキシー

QT延長、心室頻拍(torsades de pointesを含む)

肝機能障害、黄疸

注射部位の壊死、皮膚潰瘍

急性汎発性発疹性膿疱症

アタラックスPの主な副作用

主な副作用は眠気(1.46%)、口 渇(1.30%)、不安(0.65%)等。

中枢抑制による眠気、抗コリン作用による口渇が見られるが、副作用頻度は低めと思われる。

アタラックスPがソセゴンと併用される理由

ソセアタとは、ソセゴンとアタラックスPの略称。

アタラックスPはソセゴンと一緒に投与されることが多いです。

ソセゴンはオピオイド受容体作動薬であり、強い鎮痛作用があるのですが、副作用として悪心・嘔吐が見られます。

その予防にアタラックスPが併用されることが多いです。

また、痛みがあると不安が増し、不安があると痛みが増強するので、鎮痛には不安を抑えることも必要になります。

そのため、抗不安作用を期待して、ソセゴンと一緒にアタラックスPを投与するのです。

 

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