神経内科

髄膜炎の鑑別5つ

髄膜炎の鑑別

細菌性ウイルス性結核性真菌性癌性
進行速度
鑑別!
1週以内1週以内2〜6週2〜6週2〜6週
起因菌年齢によるエンテロ
コクサッキー
結核菌クリプトコッカス(最多)
髄液所見(優位細胞)多形核白血球↑
蛋白↑
単核球↑単核球↑単核球↑単核球↑
髄液所見(糖)正常
診断細菌培養
グラム染色
抗体検査
PCR
ADA↑
Ziehl-Neelsen染色
PCR
墨汁染色
ラテックステスト?
細胞診
治療培養結果を待たずに広域抗菌薬
副腎皮質ステロイド併用(肺炎球菌の時抗菌薬投与前に入れる?)
対症療法:
安静
補液など
抗結核薬アムホテリシンB
フルシトシンの併用
または
フルコナゾール静注

脳脊髄液の糖が減少しているか

髄液の糖が減少していれば以下の可能性がある。

・細菌性

・結核性

・真菌性

・悪性腫瘍の髄膜浸潤

ウイルスは糖を使わないので、糖は減少しない。

そのため、糖の減少の有無は、ウイルス性かそれ以外かの鑑別のポイントとなる。

細菌や結核菌、真菌、腫瘍細胞は糖を消費するので、糖の減少が見られる。

糖が減らない:ウイルス性

糖が減る:それ以外(細菌性、結核性、真菌性、悪性腫瘍の髄膜浸潤)

単核球優位、多形核球優位のどちらか

髄膜炎の鑑別には、単核球優位か多形核球優位かが重要。

細菌性かそれ以外かを鑑別できる。

単核球とは、リンパ球や単球などのこと。

多核球とは、好中球、好酸球、好塩基球などのことだが、多くは好中球が占める。

細菌感染では、好中球が増多するから多核球優位なら細菌性であると考える。

単核球優位なら細菌性以外と考えればよいか。

多形核球優位:細菌性髄膜炎疑い

単核球優位:それ以外(ウイルス性、真菌性、結核性髄膜炎疑い)

 

 

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