Ca補正式って、ポリクリを回っているとよく質問されますが、式だけ丸暗記していてもすぐに忘れてしまいます。
忘れないためには、やはり仕組みを理解することが大切です。
今回は、Ca補正式をなぜ使うのか、どんなときに使うのかをテーマにわかりやすく説明させていただきます。
Ca補正式とは?
Ca補正式は以下のようになります。
補正Ca濃度(mg/dL)=実測Ca濃度(mg/dL)+4-Alb(g/dL)
測定されたCa濃度に4を足して、アルブミン値を引くことで補正Ca濃度を求めることが可能です。
この4という数値は、アルブミン値の正常値の下限値になります。
なぜ、アルブミン値の正常値を引くかの説明は後述。
しかし、この数式だけ丸暗記していても、すぐに忘れてしまいます。
どんなときに使うのか、なぜ使うのかを理解していなければ、実際の現場でも役に立たない知識になるでしょう。
Ca補正式は低アルブミン血症のときに使う?
Ca補正式は低アルブミン血症のときに使います。
低アルブミン血症とは、アルブミン値が4.0~5.0g/dL未満になった状態のことです。
よって、アルブミン値が3.0g/dLだと、Ca補正式を使って補正Ca濃度を求めた上で、Caの値を評価することになります。
アルブミンが低値となる場合は、以下のときです。
アルブミンが低値となる場合
・肝臓の疾患(慢性肝炎、肝硬変、肝不全、ウィルソン病)
・腎臓の疾患(慢性腎臓病、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群)
・悪性腫瘍
・低栄養状態
・高齢者
Ca補正式をなぜ使うのかをわかりやすく説明する
血液中のCa濃度は、イオン化Ca「Ca2+」(50%)、アルブミンなどの血清タンパクと結合したCa(約40%)、一連の陰イオンとの複合体「バイカーボネート、ラクテート、リン酸塩など」(10%)に分けられます。
そして、通常の血液検査では、これらすべてを合わせた総Ca濃度を測定しているのです。
ちなみに、これらの3つのCaの形態の中で生理的に活性をもつのは、イオン化Caだけになります。
なので、本当はイオン化Ca濃度だけを測定できればよいのですが、採血条件が難しいため総Ca濃度が測定されているのです。
低アルブミン血症になると、アルブミンなどの血清タンパクと結合したCaが減少してしまいます。
すると、イオン化Ca濃度が正常にもかかわらず、総Ca濃度が減少してしまい、数値上は低Ca血症となってしまうのです。
そのため、アルブミン値を正常値としたときの総Ca濃度である補正Ca濃度を求めることで、通常の基準値を実測値に適用することができるようになります。
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アルブミンが減ってもCa自体の量は減らないのではないでしょうか
遊離Caが変化しないのはなぜですか??
>>アルブミンが減ってもCa自体の量は減らないのではないでしょうか
確かに、アルブミンが減ってもCa自体の量は減らないですね。
ただ、アルブミンが減って遊離Caが増加すると、身体には電解質を保つ働きがありますから、
Caの排出が増加して遊離Caの量が調整されると考えられます。
>>遊離Caが変化しないのはなぜですか??
アルブミンが減っても遊離Caが変化しないのはなぜかという疑問と解釈します。
アルブミンの減少は緩徐でしょうから、一時的に遊離Caが増加しても、身体の恒常性を保つ働きによって
Caの排泄が増加し、遊離Caは変化しないと考えられます。