感覚的には、血液ガス分配係数が低いと導入が遅いのではないかと考えられる。
しかし、実際はその逆となっている。
今回は、血液ガス分配係数が低いと麻酔の導入が早い理由をまとめる。
血液ガス分配係数とは?
血液ガス分配係数とは、麻酔薬の血液への溶けやすさを表す。
高いほど、血液へ溶けやすいことになる。
血液ガス分配係数
=吸入麻酔薬が血液と平衡状態に達した時の血中濃度を吸入濃度で割った値
血液ガス分配係数が低い麻酔薬の方が導入が早い理由

出典:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1131188081
麻酔薬は「肺胞→血液→脳」という経路で運ばれていきます。血液に溶けやすいということは血液がたくさんの麻酔薬を抱え込むことができるということですから、それは血液が麻酔薬で飽和されるのに時間がかかるということでもあります。逆に言えば血液に溶けにくいほど早く飽和状態になるということでもあります。
つまり溶けにくいほど血液中の分圧が早く上がるため、血液の次である脳に移行しやすいということになります。うまく的を射ているかどうかわかりませんが、わかりやすいように図にしてみました。
上の容器に水を注ぐと次の容器、そしてまた次のよう器に水が流れていきます。この場合、2番目の容器の用量が小さいほど3番目の容器には早く水がたまるはずです。
この場合「2番目の容器の大きさ」が「血液への溶けやすさ」だと考えるとわかりやすいかと思います。出典:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1131188081
要点まとめ
・麻酔薬は肺胞→血液→脳という経路で運ばれる
・血液に溶けにくいものほど、平衡状態に達しやすい
・血液が早く平衡状態に達すると、次の段階である脳へも移行しやすい

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