医師の働き方改革

医師の過労死・突然死についての情報まとめ

医師の過労死や突然死はネットに情報あまりありません。

過労死に認定されるには、遺族が病院側に対して、裁判を起こす必要があるからです。

しかし、裁判となってニュースとなるのはほんの一部で氷山の一角でしょう。

そこで、医師の過労死や突然死に関する情報をこのページにまとめていきたいと思います。

医師の働き方を変えていくためにみなさんが考えるきっかけになれば嬉しいです。

医師の過労死情報まとめ

1.消化器内科勤務医47歳男性 2014年11月

水戸済生会総合病院(水戸市)に勤務していた男性医師(当時47歳)が死亡したのは、過重労働が原因として、遺族が病院を運営する社会福祉法人恩賜財団済生会を相手取り、約2億2000万円の損害賠償を求める訴訟を水戸地裁に起こした。死亡前の時間外労働は月300時間近くに上っていたとしている。

出典:遺族が提訴 時間外「月300時間」 水戸

勤務実態

・死因は急性心筋梗塞あるいは心停止とみられている

・通常の勤務+午後5時~午前9時の当直(月1回)+休日の午前9時~午後5時の日直(月1回)

・産業医として月数回の勤務

・月5回のオンコール

・2014年の完全な休日は夏休みの5日程度だった

2.男性医師52歳 2010年

医師は48時間の連続勤務中だったが「十分な睡眠時間が確保されていた」と指摘し、長時間労働が急性心筋梗塞を引き起こしたとする原告側の主張を退けた。男性は、持病の睡眠時無呼吸症候群の影響で低酸素血症になって嘔吐(おうと)し、吐いた物を詰まらせ急性呼吸不全になったと認定した。

出典:医師急死、労災認めず 母親の請求棄却、青森地裁

3.関西医科大学研修医過労死事件 1998年

1998年6月から関西医科大学附属滝井病院の耳鼻咽喉科で研修を開始した。研修は、午前7時半から午後10時過ぎの連日15時間以上に及び、指導医から指導を受ける他にも一医師として一人で患者への点滴や採血、診察と処置を行い、夜遅くまで医局の雑用やデーター整理も任されていた。外来が長引き、昼食が午後4時ごろとなることもあった。手術の見学を行った時は翌日午前4時ごろまで病院にいたこともあった。時間外でも頻繁にポケットベルで呼ばれ土日も病院に出勤しており、出勤しなかった日は土日を含めても勤務開始から死亡するまでの期間で1週間に満たなかった。通常勤務を終えた直後にそのまま宿直勤務に入り一睡も出来ないまま翌朝も通常勤務に就業するという連続38時間勤務にも月6回従事していた。法定の週40時間の3倍近い114時間という勤務時間の週もあった。それに対して大学は「奨学金」名目の月6万円、当直1回あたり1万円を研修医に支払っていただけであり、給与として源泉徴収までしていた。

出典:関西医科大学研修医過労死事件

本件の調査中に、さらに循環器の内科研修医が突然死する事件がおきた。このことより父親は関西医科大学全体で常習的に研修医の過重労働が行われている可能性を疑った

出典:関西医科大学研修医過労死事件

勤務実態

・週114時間労働という週もあった

・一睡もできないままの連続38時間勤務に月6回従事

・時間外はポケベルで呼ばれ、土日も出勤

4. 37歳女性研修医 過労による自殺 2016年

卒業後の13年から研修医となったが、15年4月に後期研修医として同病院に移ると、救急患者対応の呼び出し勤務が激増。16年1月24日夜、行き先を告げず一人で自宅を出たまま行方不明になり、翌朝、家族が自宅近くの公園で遺体を発見した。

 新潟県警によると、死因は低体温症で、遺体のそばには睡眠薬と飲み終えた酒が落ちていた。自殺前、家族に「人に会いたくない」と漏らしていたといい、県警は自殺と判断している。

出典:「過労が原因」女性研修医自殺、労災認定へ

勤務実態

・月平均時間外労働時間は187時間、最も多い月は251時間

・長時間労働による過労と精神疾患が自殺の原因

5.産婦人科男性研修医30代半ば 過労による自殺 2015年

男性は二〇一〇年四月に医師免許を取得し、一三年四月から、この病院の産婦人科に勤務。一五年四月以降、抑うつ状態や睡眠不足、注意力の減退などの症状が見られるようになり、精神疾患を発症。同年七月十二日に都内で自殺した。

男性は病棟での分娩(ぶんべん)や手術を中心にカルテや書類の作成、カンファレンス(会議)への出席などをこなしていた。男性の使ったパソコンが電子カルテにアクセスした時間や、手術記録などを遺族側が調べたところ、死亡までの半年間の一カ月当たりの残業時間は百四十三~二百八時間に上った。休日は半年間でわずか五日だった。

出典:研修医自殺で労災認定 産科、残業208時間の月も

勤務実態

・過労による精神疾患が自殺の原因

・死亡までの半年間の残業時間は、1ヶ月あたり143~208時間

・休日は半年で5日

6. 中原過労死事件 44歳小児科医男性 過労による自殺 1999年

都内の病院に勤務していた小児科医・中原利郎先生は過重労働による過労から欝病を発症し、1999年8月16日、病院屋上から飛び降りて亡くなりました。享年44歳でした。

出典:中原過労死事件

過労死で毎年100人以上の医師が亡くなっている?

 医師の自殺率は一般より高い。その多くは長時間の勤務が絡んでおり、過労による病死を含めると毎年100人を超える医師が命を落としていることになる。一つの医科大学の卒業生数に匹敵する数である。

出典:毎日新聞社説:女性研修医の死 医療現場の疲弊なくそう

毎日新聞の社説によると、医師は自殺と過労による病死をあわせると、毎年100人以上が亡くなっているそうです。

 

 

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