循環器内科

心音の聴診部位と弁の対応は?

聴診部位でどの弁の音がよく聞こえるかをまとめる。

国家試験では、第2肋間胸骨左縁で~といった問題がよくでるが、聴診部位でどの弁の音がよく聞こえるかを把握していれば、原因となる弁膜症を絞ることができる。

心音の聴診部位と弁の対応は?

聴診部位 対応 自分で自分の心音を聞いてみた感想(参考にならない)
第2肋間胸骨右縁 大動脈弁 Ⅰ音、Ⅱ音はかなり小さくてわからない。
大動脈弁の雑音がないとほとんど聞こえない?
第2肋間胸骨左縁 肺動脈弁 Ⅰ音、Ⅱ音はかなり小さくてわからない
肺動脈弁の雑音がないとほとんど聞こえない?
第4肋間胸骨左縁 三尖弁 Ⅰ音、Ⅱ音がまあまあ聞こえる
左第5肋間鎖骨中線 僧帽弁 Ⅰ音、Ⅱ音が1番聞こえる。
ベル型だと少し聞こえやすくなる。
ここでⅠ音、Ⅱ音の亢進、減弱、リズムを聞くとよいと思う。

聴診部位は以下の5つを覚えておけばいい。

・第2肋間胸骨右縁 (2RSB: right sternal border)
・第2肋間胸骨左縁 (2LSB: left sternal border)
・第3肋間胸骨左縁 (3LSB: left sternal border)
・第4肋間胸骨左縁 (4LSB: left sternal border)
・左第5肋間鎖骨中線(5LMCL:left intercostal space at the mid-clavicular line)

出典:https://www.kango-roo.com/kokushi/kako/201/444/2

聴診部位と対応する心臓の位置は以下の画像をイメージして考える。

出典:https://www.nottingham.ac.uk/nursing/practice/resources/cardiology/function/chest_leads.php

第2肋間胸骨右縁 (2RSB: right sternal border)

大動脈弁と大動脈の音がよく聞こえる領域。

大動脈は左室から出ているのに、なぜ右縁にあるのかというと、大動脈と肺動脈は第2肋間の高さではクロスして位置が反対になっているから。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%83%E8%87%93

第2肋間胸骨左縁 (2LSB: left sternal border)

肺動脈弁と肺動脈の音がよく聞こえる領域。

第2肋間の高さでは、肺動脈は大動脈に対して左側にある。

第3肋間胸骨左縁 (3LSB: left sternal border)

大動脈と肺動脈の音を聞きやすい領域。

第4肋間胸骨左縁 (4LSB: left sternal border)

三尖弁や右室の音が聞きやすい領域。

右室なのに、左縁で聞きやすい理由は、心臓の右室は前方にあり、下の画像のように、第4肋間胸骨左縁には右室しかないから。

出典:https://www.slideshare.net/kuniakisano9/ss-79676859

左第5肋間鎖骨中線(5LMCL:left intercostal space at the mid-clavicular line)

左第5肋間鎖骨中線はちょうど心尖部であり、僧帽弁や左室の音がよく聞こえる領域。

 

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