ワクチン接種の意味は?
ワクチン接種の目的は個人レベルでは、抗原に対する獲得免疫を確立することです。
また社会レベルでは、感染拡大を防ぐ意味もあります。
獲得免疫を得ることにより、病原体が侵入しても直ちに攻撃ができる。
そのため、病原体が侵入しても発症を免れたり、発症しても軽症ですむ。
病原体が侵入すると、自然免疫が働くが、自然免疫が有効でなかったり不十分な場合は、細菌やウイルスが増殖して感染が成立する。
しかし、獲得免疫を持っている場合、病原体が侵入すると、直ちにその病原体に対して特異的に集中攻撃を行う。
そのため、細菌やウイルスの増殖が抑えられ、発症しない、もしくは発症しても軽症ですむと考えられる。
ワクチン摂取の目的
・獲得免疫の獲得(個人レベル)
・感染拡大の防止(社会レベル)
ワクチン接種の意味① 発症を防いだり、発症しても軽症ですむ
ワクチン接種をしなくても、時間はかかるが自然免疫や獲得免疫が働いて、治癒すれば問題ないんじゃないの?
という人もいるかもしれません。
そこで、ワクチン接種が行われているB型肝炎を例に、予防接種をした時としなかった時を例に考えてみたいと思います。
出典:https://kansensho.jp/sp/article.html?id=IF00000003&from_intermediate
B型肝炎ウイルスに感染した時の経過の違いがこちらの表です。
HBVは血液・体液を介して感染し、感染した時期、感染時の宿主の免疫能によって、一過性感染に終わるものと持続感染するものとに大別されます。
出典:https://kansensho.jp/sp/article.html?id=IF00000003&from_intermediate
成人期の初感染では、免疫不全状態でなければ、持続感染することはまれです。
そのため、多くは、一過性感染となります。
しかし、一過性感染の場合、70~80%は不顕性感染で終わりますが、残りの20~30%のケースでは急性肝炎を発症。
さらに、急性肝炎を発症したうちの約2%が劇症肝炎(致死率約70%)を発症するのです。
このように、ワクチン接種をしていない状態で、B型肝炎を発症すると、重症化し、命を落とす危険性があります。
ワクチン接種の意味② 感染拡大を防ぐ
現在、定期接種として麻疹のワクチン接種が行われています。
麻疹は、空気感染をするため感染力が非常に強いウイルスです。
なので、誰もワクチン接種をしていない状態では、感染が爆発的に起こり、多くの人が罹患してしまいます。
先進国においても、麻疹の死亡率は0.1~0.2%なので、1000人に1人は亡くなる疾患です。
仮に、日本でワクチン接種が全く行われていなくて、1000万人の人が麻疹にかかった場合、1万人が死亡することになります。
このような悲劇が起こらないようにするために、ワクチン接種が行われているという側面もあるのです。

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