113回医師国家試験

WPW症候群の病態、症状、診断、治療|重要!

WPW症候群の病態

生まれつきに、ケント束と言われる副伝導路が心房と心室の間に存在する疾患。

ケント束は、右房と右室の間もしくは左房と左室の間に存在する。

発作性上室頻拍(paroxysmal supraventricular tachycardia:PSVT)の原因となる。

心房の期外収縮→房室結節→心室→副伝導路→心房とグルグルと電気が回るから。


出典:https://med.toaeiyo.co.jp/contents/ecg/pdf/ecg2-5.pdf

発作性心房細動(paroxysmal atrial fibrillation:PAF)を合併するとpseudo VT→VF→急死することがある。

心房細動が起こると、電気信号がケント束を通って、次々と心室に伝わるから。

pseudo VT:偽性心室頻拍というのは、デルタ波があるため、QRSが幅広くなるから。


出典:https://med.toaeiyo.co.jp/contents/ecg/pdf/ecg2-5.pdf


出典:https://www.jll.co.jp/patient/catheter_ablation2.html


出典:http://www.med.u-toyama.ac.jp/inter2/p_3.html

WPW症候群の症状

通常:無症状

PSVT出現時:動悸、胸痛

副伝導路によって興奮が伝わるため極端な頻脈性不整脈をきたすことがある

WPW症候群の診断


出典:https://nursepress.jp/215653

心電図:Δ波、PQ時間短縮(Δ波があるから)、QRS幅の延長(Δ波があるから)

WPW症候群の治療

非発作例 経過観察
PSVT 迷走神経刺激
無効な場合:
Ca拮抗薬
ATP
心房細動の治療とは異なるので、混同しない。
心房細動のレートコントロールは、Ca拮抗薬、β遮断薬、ジギタリス
PAF Ia群抗不整脈薬静注
血行動態が不安定や薬剤抵抗性あり:カルディオバージョン
※Ca拮抗薬、β遮断薬、ジギタリスは禁忌
Ca拮抗薬、β遮断薬、ジギタリスは正常伝導路だけを抑制するから。
通常の心房細動とは伝導経路が違うので、抗不整脈薬を使う。
再発予防 カテーテルアブレーション ケント束を焼灼する

根治療法としてはカテーテルアブレーションが行われる。

ケント束を焼灼することで、ケント束による興奮の伝導をなくすことができる

WPW症候群に発作性心房細動を合併した場合

血行動態が保たれている場合:

Ⅰ群抗不整脈薬(プロカインアミドやジソピラミド)静注:

薬理学的に除細動

著しい血圧低下や意識レベルが低下している場合:

カルディオバージョンにより除細動を行う

 

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