鉄欠乏性貧血と慢性疾患に伴う貧血の鑑別
鉄欠乏性貧血 | 慢性疾患に伴う貧血 | |
病態 | 鉄が不足して赤血球が作れない | 炎症性サイトカインによりヘプシジンが増加し、鉄が利用できなくなる。また、IL-6によりトランスフェリン産生低下によりTIBCが低下する。 |
原因 | 慢性感染症 膠原病 悪性腫瘍 |
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血清鉄 | ↓ | ↓ |
MCV | 小球性 | 小球性 |
総鉄結合能(TIBC) | ↑:利用する能力はあるので上がる | ↓:TIBC低下により利用できない |
血清フェリチン 鑑別! |
↓:鉄不足による | ↑:鉄が利用できないのでたまるから |
鉄欠乏性貧血と慢性疾患に伴う貧血は、どちらも血清鉄が減少し、小球性貧血をきたすので、鑑別が必要となる。
鉄欠乏性貧血は、名前の通り、鉄が不足して赤血球が作れない。
鉄が足りなくなるので、貯蔵鉄も減るため、貯蔵鉄の量を反映するフェリチンが低下する。
一方で、鉄を運ぶのに必要なトランスフェリンは増えるので、TIBCは増える。
慢性疾患に伴う貧血は、鉄が利用できないだけなので、鉄はたまっていくため、フェリチンは増える。
利用障害にはトランスフェリンの低下も関与するので、TIBCは低下する。

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