精神科専門医

非定型抗精神病薬で高血糖はなぜ起こる?

非定型抗精神病薬で高血糖はなぜ起こる?

視床下部の5-HT2c受容体阻害により食欲中枢が刺激され、食欲が亢進する。また、小腸のヒスタミンH1受容体阻害により、満腹感が抑制され、食事摂取量が増加するとのこと。

他にもグルコーストランスポーターの低下、膵臓ベータ細胞の血糖上昇に対する反応が低下するなど言われているが詳細不明らしい。

とにかく、MARTAという多くの受容体を刺激する非定型抗精神病薬は高血糖を惹起すると覚えるしかないか。

非定型抗精神病薬による高血糖の発症メカニズムと しては以下のような機序が報告されている.第一に視 床下部の 5-HT2c 受容体阻害により食欲中枢が刺激さ れ,食欲が亢進する10).第二に小腸のヒスタミン H1 受容体阻害により,満腹感が抑制され,食事摂取量が 増加する11).その他,グルコース・トランスポーター の低下を引き起こし,末梢細胞への糖の蓄積を阻害す る結果,高血糖を引き起こしたり12),5-HT1A,5- HT2A,5-HT2c 受容体阻害により,膵 b 細胞の血糖上 昇に対する反応が低下する12)などと言われているが, 詳細は不明である.Newcomer らは BMI を調整し体 重増加の因子を排除した上で HOMA-R 測定と経口糖 負荷試験を行い,オランザピンとクロザピンはリスペ リドンや定型抗精神病薬に比較してインスリン抵抗性 を引き起こすことを示した13).一方,Sowell らは健 常人を対象としたグルコースクランプ法によりオラン ザピン,リスペリドン,プラセボ内服後における膵 b 細胞のインスリン分泌能の変化を調べた.その結果, オランザピン群,クロザピン群ともにインスリン分泌 能の変化は認められず,これらの薬剤が直接膵 b 細 胞に作用しインスリン分泌不全を起こす可能性は低い と述べている14).クエチアピンに関しては,上述のよ うな臨床研究が検索する限りなく,糖尿病発症の詳細 なメカニズムについては不明であるが,クエチアピン はオランザピンと同じくクロザピン類似の化学構造を 有していることから同様の機序でインスリン抵抗性・ 糖代謝障害を惹起していることが推測されている1

出典:クエチアピンにより発症した糖尿病性ケトアシドーシスの 1 例

 

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