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国試にでる全ての疾患の病態と治療まとめ

国試には様々な疾患がでるが、病態を簡単に知っておくことで、検査や治療がだいたい推測できることが多い。

また、記憶の助けにもなる。今回は、病態をまとめていく。

国試にでる全ての疾患の病態と治療まとめ

膠原病内科

疾患 病態 治療
反応性関節炎 関節以外の部位の細菌感染症後に起こる関節炎
水疱性類天疱瘡 表皮と真皮の間の基底膜に対する抗体により水疱ができる
IgA血管炎 感染などにより産生されたIgAが抗原と免疫複合体を形成し、血管壁に沈着することで、血管炎をきたす
食物依存性運動誘発アナフィラキシー 運動によりアレルゲンが急速に吸収されて起こる。
口腔アレルギー症候群 花粉に感作された人が、果物や野菜を食べると口腔内のアレルギー症状をきたす
悪性関節リウマチ IgG型のRFが免疫複合体を形成する。ゆえに、関節リウマチ症状に加えて、血管炎と血栓形成による虚血によって神経、心臓、肺、腎臓、四肢軟部、眼などの関節以外に病変をきたす
CNSループス 中枢神経症状を示すSLE 免疫抑制療法(ステロイドパルス)
強皮症腎クリーゼ 腎血管が狭小化し、腎血管性高血圧をきたす ACE阻害薬
Goodpasture症候群 腎臓の糸球体基底膜に対して自己抗体が産生され、腎臓と肺にある対応した抗原に結合することで腎炎と肺出血をきたす
顕微鏡的多発血管炎 腎臓、肺、皮膚、神経などに分布する小さい血管の血管壁に炎症をおこすことで、出血、血栓形成による血流障害や壊死により、機能障害をきたす
アレルギー性肉芽腫性血管炎(好酸球性多発血管炎性肉芽腫症) 末梢血好酸球増多を伴う血管炎
リウマチ性多発筋痛症 発熱や四肢近位筋の筋肉痛を主訴とする疾患
結節性多発動脈炎 小型〜中型血管の動脈壁に炎症や壊死をきたす
IgG4関連疾患 血清IgG4高値と著明なIgG4陽性形質細胞浸潤を特徴とする慢性の炎症疾患 副腎皮質ステロイド
リウマチ熱 溶連菌による、咽頭炎や扁桃炎の治療が不十分な場合、治ってから2~3週間過ぎたころに突然高熱をきたす
若年性特発性関節炎 16歳未満に原因不明の6週間以上続く関節炎
線維筋痛症 原因不明の全身の疼痛を主症状とする疾患
慢性肉芽腫症 好中球が活性酸素を作れず、病原体が殺菌されないため、感染症をきたす
DiGerge症候群 胸腺低形成により、T細胞の減少や機能不全をきたす
毛細血管拡張性失調症 DNA修復機構の異常により、神経系、免疫系などの障害をきたす
Wiskott-Aldrich症候群 B細胞とT細胞の機能不全により易感染となる
X連鎖無ガンマグロブリン血症 抗体産生不全をきたす
シーハン症候群 分娩時の大量出血により、下垂体の血管に攣縮や血栓が生じる。それにより、下垂体梗塞により壊死をきたす。結果、下垂体前葉の機能低下となる。TSH低下により甲状腺機能低下。ACTH低下により副腎皮質機能低下をきたす。

婦人科

機能性子宮出血 妊娠や器質的疾患がない子宮からの不正出血。初経から数年間の無排卵性月経で起こりやすい。
黄体機能不全 黄体が十分に機能しないため、子宮内膜を妊娠に適したで維持しておくための黄体ホルモンの分泌が不足し、頻発月経や不正出血をきたす
体重減少性無月経 体重減少によって、視床下部からのGnRHの分泌障害によりLH、FSHの分泌低下を来し、無月経となる
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS) 女性の排卵が阻害されて卵巣内に多数の卵胞がたまる。LH、インスリンの作用により、テストステロン高値となり、排卵が起こらない。
卵巣過剰刺激症候群 排卵誘発剤投与により発育した多数の卵胞に、LH やHCG 刺激が加わると、卵巣が腫大する。また、血管透過性亢進のため、大量の腹水や胸水の貯留をきたす。脱水により、腎不全や血栓症も起こる。 輸液、アルブミン、低用量ドパミン持続投与

内分泌内科

SIADH 尿崩症と逆の病態。ADHの分泌亢進や感受性亢進により、体内に水分が貯留し、血液が希釈されることで、低Na血症となる。 水制限
尿崩症(高張性脱水) ADHの分泌低下や感受性低下により、水分が過剰に失われる。水喪失により、血症浸透圧が上昇し、細胞内液が失われる。 5%ブドウ糖液
低張性脱水 電解質喪失により、血症浸透圧が低下し、細胞内へ水が移行するため、細胞外液が不足する。 生理食塩水
等張性脱水 水分とNa欠乏とがほぼ同じ割合で起こっている混合性の脱水。 生理食塩水
急性副腎不全 コルチゾールやアルドステロンの欠乏により、様々な症状をきたす。 生理食塩水
アンドロゲン不応症 男性ホルモン分泌はあるが、アンドロゲン受容体が働いていないため感知できず、男性への性分化に障害をきたす
17αヒドロキシラーゼ欠損症 酵素欠損により、アルドステロン過剰、コルチゾール欠乏、アンドロゲン欠乏をきたす いないアル

十の位が1ならアルドステロン過剰
一の位が1ならアンドロゲン過剰

21αヒドロキシラーゼ欠損症 酵素欠損により、アンドロゲン過剰、アルドステロン欠乏、コルチゾール欠乏をきたす にいちゃんと
褐色細胞腫 食事、排便、腹部の触診などで腫瘍が圧迫されると、カテコールアミンが過剰に分泌され、急激な高血圧や交感神経亢進症状をきたす α遮断薬
Ca拮抗薬
→血管を弛緩させるため

 

甲状腺中毒症 病態 治療
バセドウ病 TSH受容体抗体という自己抗体がTSH受容体に結合することで、甲状腺ホルモンが過剰に産生される。 抗甲状腺薬(チアマゾール、プロピルチオウラシル)
甲状腺亜全摘術
放射性ヨード
β遮断薬(頻脈に対して)
プランマー病 甲状腺腫瘍により甲状腺ホルモンが過剰に分泌される。
無痛性甲状腺炎 原因不明だが、甲状腺の細胞が壊れることで、甲状腺ホルモンが血中に出てきて、一過性の甲状腺中毒症状を示す。細胞が壊れるが、痛みがない。 経過観察(1〜3ヶ月で自然回復するから)
β遮断薬(頻脈に対して)
亜急性甲状腺炎 ウイルス感染により、甲状腺が炎症をきたすため、発熱や圧痛を伴う。
破壊された濾胞から甲状腺ホルモンが出てくる。
自然治癒
対症療法:
NSAIDs
副腎皮質ステロイド
β遮断薬(頻脈などに対して)
続発性副甲状腺機能亢進症 副甲状腺以外の病気が原因で副甲状腺ホルモンが過剰に分泌される。
慢性腎不全が原因であることが多く、その場合、P高値となる。
ミトコンドリア遺伝子異常による糖尿病 ミトコンドリアの変異によりATPが産生できなくなる。すると、インスリンの分泌が低下し、血糖値が上昇する。
インスリン分泌低下により、グリコーゲンの異化亢進により、肝臓からの糖放出は亢進。
好気的エネルギー産生ができないので、解糖系が亢進し、乳酸が増加するので、乳酸アシドーシスをきたす。
インスリン療法
アルコール性低血糖症 アルコール代謝に肝臓が利用されるため、糖新生などによるブドウ糖産生が抑制される
インスリン自己免疫症候群 チアマゾールなどを内服すると、インスリン自己抗体が産生され、インスリンの作用が減弱し、インスリン分泌が亢進する。
結合が外れ、インスリン作用が回復すると、空腹時に低血糖をきたす。
Wilson病 肝臓からの銅排泄障害により、肝細胞に銅が蓄積。肝障害のよるセルロプラスミン合成が低下する。そして、銅を運ぶセルロプラスミン低下により、銅が臓器に沈着し、臓器障害をきたす キレート薬

感染症内科

粟粒結核 リンパや血液を介して、細菌移行し、2つ以上の臓器に病変が生じた結核。肺野におけるびまん性粒状陰影が特徴。
ボツリヌス中毒 ボツリヌス毒素が神経筋接合部に作用し、アセチルコリンの萌出を阻害する。それにより、運動麻痺と副交感神経遮断症状をきたす
ラムゼイ・ハント症候群 顔面神経の膝神経節に潜伏した水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化により発症。片側性の顔面神経麻痺、耳介帯状疱疹、難聴、めまいなどをきたす。 アシクロビル
ガス壊疽 筋肉が細菌に感染し、ガスを発生。毒素が全身をめぐり、筋肉の壊死が進行。悪臭を発し、ショックを起こして死亡することもある 創開放し、除去、洗浄。
抗菌薬を大量静注し、必要に応じ切断。
壊死性筋膜炎 筋膜に細菌感染をきたし、急速に壊死が拡大する デブリドマン
ペニシリン系抗菌薬
デング熱 蚊が媒介。感染3 ~7 日後、突然の発熱で発症。頭痛・筋肉痛・関節痛を伴うことが多い。発症後、3 ~4 日後より発疹が出現。
マラリア 蚊が媒介。マラリア原虫は、赤血球に感染し、分裂増殖し、赤血球を破壊。さらに別の赤血球に侵入することで、貧血、脾腫、発熱をきたす。
発熱性好中球減少症 抗がん剤により好中球が減少し、感染症にかかり、発熱をきたす 広域抗菌薬
G-CSF

血液内科

鉄芽球性貧血 鉄の利用が障害され貧血となる。ミトコンドリアに鉄が沈着し、骨髄に環状鉄芽球が出現するのが特徴。
悪性貧血 萎縮性胃炎により、胃粘膜が萎縮し、内因子が低下し、ビタミンB12の吸収障害によりDNAの合成が障害されて起こる貧血。
巨赤芽球性貧血 ビタミンB12もしくは葉酸欠乏により、DNA合成障害をきたすことで、大球性貧血をきたす。無効造血も特徴的。
5q-症候群 5番染色体長腕が欠失。骨髄異形成症候群の一種。 レナリドミド
血栓性血小板減少性紫斑病 自己抗体結合によりvon willbrand因子切断酵素(ADAMTS13)の活性が低下し、切断できないため、巨大なVWFが生じる。血小板血栓が多発し、血小板が減少する。血栓に赤血球がぶつかり、破砕され、溶血性貧血をきたす。また、血栓により、血流が障害され、腎機能低下。さらに、精神神経症状、発熱を含む5徴候をきたす。 血漿交換
(自己抗体除去)
新鮮凍結血漿(ADAMTS13を補充)
溶血性尿毒症症候群 腸管出血性大腸菌のベロ毒素が血管内皮細胞を障害し、血小板血栓が作られ、血小板が減少。血栓に赤血球がぶつかり、破壊されて溶血性貧血をきたす。また、腎臓の細い血管に血小板血栓が生じることで、急性腎不全となる。 血漿交換
von Willbrand病 VWFの量的、質的異常により、一次止血障害をきたし、出血時間が延長する。 デスモプレシン

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原発性胆汁性肝硬変 肝臓内の小さい胆管が壊れて胆汁が鬱滞し、肝細胞の破壊と線維化が生じ、肝硬変から肝不全となる。そう痒感と自己抗体である抗ミトコンドリア抗体陽性が特徴。
悪性リンパ腫 リンパ球ががん化した悪性腫瘍
絨毛膜羊膜炎 妊娠中に膣の常在菌が上行性感染を起こす。サイトカインなどにより早産が起こりうる。 診断されれば、状況によっては分娩誘発や帝王切開となる。
感染性心内膜炎 心臓の弁の感染症。弁が破壊されたり、菌の塊がはがれて、臓器に塞栓をきたす。

 

 

 

 

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