小児科

新生児黄疸(早発黄疸と遷延性黄疸と生理的黄疸)の鑑別

早発黄疸と遷延性黄疸と生理的黄疸の鑑別

出現時期(生後)
早発黄疸 24時間以内
生理的黄疸 2~14日
遷延性黄疸 2週間以降

まずは、早発黄疸が24時間以内に現れるもの。

遷延性黄疸が2週間以降に現れるものだと覚える。

その間に現れるのが、生理的黄疸と考える。

生後24時間以内
(早発黄疸)
生後2~14日 生後2週間以降
(遷延性黄疸)
間接Bil↑ 血液型不適合(溶血性貧血)
仮死
呼吸窮迫症候群
生理的黄疸
帽状腱膜下血腫
頭血腫
母乳黄疸
クレチン症
(先天性甲状腺機能低下症)
直接Bil↑ 胎内感染・敗血症 ガラクトース血症 胆道閉鎖症
新生児肝炎

新生児の黄疸は出現時期により鑑別疾患が変わるので、出現時期が重要。

早発黄疸では、血液型不適合が原因であることが多い。

血液型不適合による黄疸は、妊娠時には胎盤を通過して胎児に移行したIgGが新生児の赤血球を破壊し、溶血が起こるので、生後すぐに黄疸がでると考える。

胆道閉鎖は代謝が始まって胆汁が産生されて、うっ滞することで起こるので、時間がかかると考えて遷延性と考える。

クレチン症は、甲状腺機能低下により肝臓での抱合能力も下がるという病態。代謝が関与するので遅いと考える。

新生児黄疸の病態まとめ

黄疸をきたす疾患は多いです。

直接ビリルビンと間接ビリルビンのどちらが優位になるかが鑑別のヒントになるので、病態とどっちが優位になるかをまとめます。

疾患 優位になるBil 時期 病態
生理的黄疸 間接 2日〜2週間 胎児型Hbが大人のHbに変わる過程で、間接ビリルビンが大量に作られる。また、肝臓のBilの処理能力も未熟だから。
胆道閉鎖症 直接 遷延性 胆道閉鎖により胆汁が血液に逆流するため
血液型不適合 間接 早発 母親と胎児の血液型が違うことで、母体のIgG抗体により、胎児の赤血球が破壊される。妊娠中はBilは母体で処理されるが、生後は胎児の肝臓は未熟なため処理しきれなくなる。
クレチン症 間接 遷延性 甲状腺ホルモン低下により、肝臓の機能が低下し、グルクロン酸抱合能が低下する。
新生児肝炎 直接 遷延性 肝臓の中に胆汁が貯まりうっ滞する疾患のうち原因不明のもの。

 

 

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