循環器内科

わかりやすい前負荷と後負荷の意味は?疾患や軽減するには?

前負荷と後負荷って何なの?という方のために世界一わかりやすい前負荷と後負荷の解説を書きました

前負荷と後負荷についてわかると、心不全の治療法が一気に理解できるようになります

何回も読み直して、自分で考えてみたりしながらじっくりと理解してみてください。

わかりやすい前負荷と後負荷の意味とは?

わかりやすくいうと

前負荷とは、心臓が収縮する直”前”にかかる負荷

後負荷とは、心臓が収縮し始めた直”後”にかかる負荷

です

言い換えると、前負荷は、拡張期末期(拡張期の最後)にかかる負荷であるともいえますし、後負荷は、収縮期の初期にかかる負荷ともいえるでしょう

わかりやすいように図で表してみました

つまり、前負荷や後負荷の違いは、収縮開始の直前にかかる負荷なのか、直後にかかる負荷なのかという違いになるのです

まず、これが1つ目のポイントとなります

じゃあ、前負荷と後負荷って何を元に評価するの?

前負荷と後負荷をどうやって測定するか?

前負荷は心室の容積からわかる

前負荷は拡張期末期(拡張期の最後)の心室の容積で評価します

心臓って筋肉でできてるから心房から心室に血液が流れてきて負荷がかかればかかるほど、心室の容積は大きくなるんです

前負荷とは、拡張末期に心臓にかかる負荷のことでしたね。

拡張末期のとき、心臓はどうなってるかというと

房室弁が開き、大動脈弁と肺動脈弁が閉じています

血流は心房から心室へと、どんどん流れ込んでいくのです

これにより、心室が拡張していき血液がたまるほど心室に負荷がかかることがわかるでしょう

これが前負荷という心臓にかかる負荷になります

だから、心室の容積が心臓にかかる負荷を反映することになります

拡張期末期に心室の容積が一番大きくなるので、この時の心室の容積を測ることで前負荷(心臓が収縮する直”前”にかかる負荷)を調べることができるのです

そのため、前負荷のことを容量負荷と呼ぶこともできます

後負荷は肺動脈圧と大動脈圧からわかる

後負荷は、心臓が収縮を開始した直後の心臓にかかる負荷のことでしたね

収縮開始直後の心臓はというと

房室弁が閉じて、大動脈弁と肺動脈弁が開いています

血流は右心室から肺動脈へ、左心室から大動脈へと流れていくのです

このとき心臓にかかる負荷は右心室なら血液が流れていく先の肺動脈圧、左心室なら血液が流れていく先の大動脈圧で評価できるということになります

考えてみれば、簡単です

右心室から血液が流れていく先の肺動脈圧が高いほど、右心室が肺動脈に血液を送り出すのにより大きな圧力が必要になります

左心室なら血液が流れていく先の大動脈圧が高いほど、左心室が大動脈に血液を送り出すのにより大きな圧力が必要になるでしょう

このような理屈から後負荷(心臓が収縮を開始した直後の心臓にかかる負荷)は、肺動脈圧と大動脈圧で計測できるということになるのです

後負荷が圧負荷とも呼ばれるのも納得いくでしょう。

前負荷と後負荷が関係する疾患

心不全が有名ですね

心不全は前負荷、後負荷のどちらが増加してもなることがあります

何が原因で心不全になっているかを適切に把握することが大切でしょう

前負荷や後負荷影響する因子は?

前負荷に影響する因子は、静脈還流量です

静脈還流量が増加すると、心室に流れる血流も多くなるので前負荷は増加します

一方、後負荷に影響する因子は肺動脈圧、大動脈圧です

肺動脈圧が高いと、収縮期直後の右心室にかかる負荷が大きくなります

大動脈圧が高いと、収縮期直後の左心室にかかる負荷が大きくなるのです

前負荷を軽減させるには?

前負荷を軽減させるには、静脈還流量を減らせばいいです

よって、利尿剤や静脈拡張作用のある薬で静脈還流量を減らせば、前負荷を軽減することができます

後負荷を軽減するには?

後負荷を軽減するには血管拡張薬で大動脈の血圧を下げるといいです

まとめ

このように心臓の生理的な動きや血流の流れを正しく理解すると、暗記しなくてもどのような薬が有効かがわかるようになります

国家試験は量が膨大なので暗記じゃ無理です

暗記で受かってもうぐに忘れてしまって働き出してから知識が使い物にならないでしょう

だから、丁寧に理解をして理屈でわかってしまうということが大事です

決して丸暗記にはならないようにしましょう

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